台風10号の動きが、かなり遅くなっているということです。気になるのは、いつ、どこで、どれだけの雨が降るかという点です。気象予報士の今村涼子さんに聞きます。
■接近前から各地で大雨 「線状降水帯」の発生のおそれも
各地で記録的な雨量となるおそれが出ています。影響範囲は広く、47都道府県すべてと言ってしまえるほどです。まず、警戒時間帯を確認します。台風本体が近づくタイミングなのですが、九州方面では奄美などで影響が出ています。この状況は、30日(金)まで続く見込みです。
中国・四国地方は30日(金)〜31日(土)、近畿・東海地方は31日(土)〜9月1日(日)、関東から北日本にかけては31日(土)〜9月1日(日)に影響が及びます。
すでに台風10号の接近前から、各地で大雨が降っています。大雨の警戒時間帯は、最悪の場合では「線状降水帯」の発生などのおそれがあります。4日から5日間にわたって大雨が続く可能性があります。次のページは
■台風10号…速度は「ジョギング」や「自転車」並み■台風10号…速度は「ジョギング」や「自転車」並み
その原因となっている台風10号の進路予想を見ていきます。現在、奄美大島が暴風域に入っていますが、台風の進行速度が遅く、奄美方面では大荒れの状況が長時間続く見込みです。
29日(木)〜30日(金)に九州方面に進み、31日(土)には東日本方面に。9月1日(日)になっても、まだ列島に予報円がかかっています。9月1日(日)と31日(土)の予報円が重なっていて、ほとんど台風が進んでいない状況です。
27日(火)から3日ほど先までは、台風の速度はかなり遅い状態です。予報では「ゆっくり」と「時速10キロ」となっています。この「ゆっくり」という速度は、時速10キロ未満を表しています。ジョギングや自転車並みの速度で、ほとんど停滞しているような状況です。
そして、海上に台風がとどまると、エネルギーを補給する時間が長くなり、どんどん発達します。そのため、発達具合もさらに強まってピークになる28日(水)に、935ヘクトパスカルになります。接近時も955ヘクトパスカルと、あまり勢力を落とさずに強い状態でやって来ることになります。このように遅いうえに強い台風は、大雨災害にとっては最悪のケースと言えます。
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■九州・四国では…8月1カ月分の3倍〜4倍の雨のおそれも■九州・四国では…8月1カ月分の3倍〜4倍の雨のおそれも
そして、記録的な大雨のおそれが出てきています。30日(金)までの72時間の予想雨量では、西日本から関東まで広範囲で200ミリ以上の雨が予想されています。
特に九州・四国方面では600ミリから800ミリで、九州の山沿いでは1000ミリに達するおそれもあります。これは平年の8月1カ月分の雨量を大きく上回る量です。四国や九州方面では、8月1カ月分の3倍〜4倍の雨が降るおそれが出てきています。
雨に強い九州や四国といえども危険な雨となり、大きな災害につながるおそれが出てきています。
(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2024年8月27日放送)
テレ朝天気
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