台風10号の暴風域に入った鹿児島県の喜界島は、中学校の渡り廊下のトタン屋根が風にあおられ、非常に危険な状況となっていました。

喜界島では27日午後5時過ぎに、最大瞬間風速42.7メートルの非常に強い暴風が吹き荒れています。

27日、非常に強い勢力に発達した台風10号。
27日夜にかけて最接近する鹿児島・奄美大島では、午後になり雨と風が強まりだしました。

海岸には白波が次々と押し寄せ、大しけとなっています。

湿った空気を送り込む台風10号によって、台風から遠く離れた地域でも、ゲリラ雷雨や記録的な大雨が相次いでいます。

その原因とみられるのが、台風の外側に広がる活発な雨雲「アウターバンド」です。

26日午前6時から雲の様子を見ると、台風本体から離れ、東海地方へ雨雲が流れ込んでいます。

線状降水帯を引き起こす帯状の危険な雨雲です。

このアウターバンドによって、愛知・豊橋市では、一部の道路が冠水する被害が起きました。

朝の通勤時間帯には、交通量が多い中、慎重に走行する車が。

更に午後になり、静岡・浜松市では傘が役に立たない激しい雨をもたらしました。

横殴りの雨に頭にタオルをかけ避難する様子が見られました。

この台風の影響で、東京都内では27日もゲリラ雷雨が発生。

午後0時半ごろの世田谷区千歳烏山駅前では、アスファルトをたたきつける激しい雨に、駅から出ることができない人たちの姿がありました。

雨はビニールの屋根を音を立てながら激しく打ち付ける様子も見られました。

列島各地で相次ぐゲリラ雷雨。

関東有数の観光地、神奈川・箱根町の玄関口箱根湯本駅前では午後4時ごろ、横殴りの雨が降り、多くの観光客が行き交う商店街のアーケードに雨が吹き込んでいました。

午後4時半ごろの京都市でも、視界が白くかすむほどの激しい雨が降りました。

ずぶぬれになりながら自転車をこぐ親子の姿が見られました。

更に遠く離れた北海道では、台風からの湿った空気によって秋雨前線が活発となり、記録的な大雨となりました。

午後2時ごろ、函館市内の2車線ある道路は完全に冠水していました。
そして、その水が歩道の方まであふれ出てきていて、大人のくるぶし付近まで水位が上がっています。

午前には苫小牧市でも、まるで川の中を走行しているかと錯覚してしまうほどの冠水被害が起きました。

苫小牧市では、3時間で66mmと2024年一番の大雨を観測しました。

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