厚生労働省が毎年実施している「雇用均等基本調査」で、2023年度の男性の育児休業の取得率は30.1%だった。前年比プラスは11年連続だが、今回は過去に例をみない13.0ポイントの急上昇。

育児・介護休業の改正で、22年4月から出産・妊娠を申し出た従業員に対して、育休制度の周知や利用意向の確認をすることが企業に義務付けられた。23年度調査は21年10月〜22年9月の間に出産した人(男性の場合は配偶者が出産した人)のうち、23年10月1日までに育休を取得または申請した人の割合を調べており、制度改正によって、育休が取得しやすい環境になったことがうかがえる。

男性の取得期間は「5日未満」15.7%、「5日~2週間未満」22.0%。「2週間~1カ月未満」20.4%、「1~3カ月未」28.0%で、3カ月未満の合計が86.1%。一方、女性の育休取得率は84.1%で、期間も6カ月以上の合計が92.5%。男女の格差は依然として大きい。

政府は男性の育休取得率を2025年に50%とする目標を掲げている。現在は従業員1000人以上の企業に義務付けている取得率の開示義務を、25年4月からは300人超の企業にまで拡大、社会全体との課題として位置付けていく。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。