大阪市教委は24日、児童・生徒らが使うパソコンなどの学習用端末を結ぶ教育情報ネットワークの保守管理に関する業務委託契約を巡り、不適切な事務処理があった、と発表した。本来必要な委託業者との追加契約を約2年間行わず、追加分の経費約7億円も支払わずに業務をさせていた。

 会見した市教委によると、業者とは、約5万台の端末を対象に2026年までの保守などの業務委託を19年4月に契約。その後、全国の小中学生に1人1台の端末を配る国の施策「GIGA(ギガ)スクール構想」が始まり、対象の端末が約18万台に増加した。だが、市教委は増えた約13万台分の契約手続きと、その分の支払いをしていなかったという。

 市教委は、現場で多発した通信障害などへの対応を優先したため、契約手続きなど業者への対応ができていなかったと説明した。業者側からは複数回、追加契約や支払いについて協議の申し入れがあったという。今後、追加契約を結び、事務局予算から捻出して未払いの経費を支払う予定。担当者は会見で「ご迷惑をおかけし、おわびします。再発防止に努めます」と謝罪した。(稲垣大志郎)

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