南海トラフ地震臨時情報に伴う政府の注意呼びかけ期間が15日、終了した。大地震が起きれば被害が想定される各地では、遊泳を再開した海水浴場に夏らしいにぎわいが戻った。初めての情報発表で緊張が走った1週間。住民らはこれからも続く備えに気を引き締めた。
閉鎖していた和歌山県白浜町の白良浜海水浴場は、15日午前から遊泳可能になった。避難経路を示すチラシが遊泳客に配布されるなど警戒ムードが漂う。大勢の遊泳客が訪れ、砂浜は色とりどりのパラソルで埋め尽くされた。奈良県から訪れた福本忠彦さん(60)は「今日で帰る予定だったので、最後に泳げて良かった」と笑顔を見せた。
高さ約19メートルの津波避難タワーを備える静岡県伊豆市の土肥海水浴場は、地震発生時の避難方法などを案内するアナウンスが繰り返された。山梨県都留市の40代男性は「地震が来たらタワーに逃げようと話し合った」。
8日に最大震度6弱を観測した宮崎県日南市。海岸沿いの高台に位置する「道の駅なんごう」駅長の阪元友美さん(39)は「防災機能を充実させたい」と語る。
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