保線作業をする鉄道会社の社員=7月
全国の鉄道会社が6~9月に発生した運休や運行遅れなどのトラブルの原因を「気温上昇」と国に報告した件数が、直近の約20年間で増加傾向にあることが14日分かった。2000年代は年数件だったが、その後増え、18年度は51件に上った。国土交通省の「運転事故等整理表」を共同通信が集計した。 猛暑に伴い、線路のゆがみや信号機などのトラブルが起きていることが要因。重大事故につながる恐れもあり、対策が急務になっている。 鉄道各社は運休や30分以上の遅れが発生した場合などに原因や内容を報告、国交省が整理表にまとめている。共同通信が開示請求して入手し、02年度以降分を集計した。 年度別では02~09年度はそれぞれ0~5件だったが、記録的猛暑だった18年度は最多の51件、23年度は2番目に多い47件だった。5年平均でも02~06年度は年1・6件だったが、19~23年度は26・4件で、増加傾向が見られた。 23年7月には香川県のJR予讃線で線路に大幅なゆがみが見つかり、一部区間で終日運転を見合わせる事案が発生した。
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