11日の山の日、富士山は多くの登山者でにぎわいました。山梨県側の入山規制が始まって1カ月が経過しましたが、ルールを巡っての混乱はまだ続いていました。
■「夢の富士登山」一家で挑戦
山梨県側の吉田ルートには、日が昇る前から多くの登山客が集まっていました。 大阪からの登山客「僕が…」
「パパの希望です」
「昔から登りたかったので」 中学校の同級生
「山の日を楽しみたいと思います」 初めての富士登山に挑戦する50代の金田さん夫婦。娘夫婦と一緒に山頂を目指すといいます。 金田さん一家
「一生の記念かなというのがあって、一度も登ったことないので。体力ある時にと思って」
「(Q.娘さん夫婦と一緒に登るのは素敵ですね?)そういうのも一つの夢です」 夢の富士登山の様子をカメラで撮影してもらいました。 娘
「8合目到着しました。あと3時間、頂上まで頑張ります」 登り始めてからおよそ5時間、疲れも見せず、元気な様子の金田さん夫婦。しかし、頂上付近では、息を乱しながらも、何とか到着しました。
登り始めてからおよそ9時間、無事、富士山登頂を達成しました。
母「やっぱり、さすが富士山だけはあるな」 父
「なめちゃいかんな。思い出としては最高です」
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■規制で入山できず「オーマイガー」■規制で入山できず「オーマイガー」
5合目で、困った様子で現場のレンジャーに話し掛けるフィリピン人の女性。話を聞きました。 フィリピンからの留学生「友人と富士山を登ったのですが、下山中、私がトイレに行った時から友人を見失ってしましました」 日本に留学中の女性。下山中に友人とはぐれてしまい、携帯もつながらず、不安だといいます。 5時間後、友人から携帯に連絡が届き、ホッとひと安心。その後、無事に再会できました。
登山を楽しむ人がいる一方で…。
ブラジル人登山客「おはよう、皆さん、こんにちは。今回は富士山に登ります」
「(Q.山小屋は?山小屋予約した?)シーユー、日本」
富士登山に気持ちが高ぶっているのか、陽気にゲートへ向かいます。しかし…。
スタッフ「もう4時以降なので通れない」 グループが到着したのは、ゲートが閉まる午後4時すぎ。山小屋の予約も取っていなかったため、先月から始まった規制で入山できません。 ブラジル人登山客
「オーマイガー、オーマイガー」
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■半袖に短パン…軽装での入山も■半袖に短パン…軽装での入山も
登山者が安全に富士登山を楽しめるよう、山梨県が先月から導入した入山規制。ところが、この日も…。 6合目と7合目の間には、半袖に短パン姿の外国人男性2人が登ってきていました。軽装での入山。さらに…。 スタッフ「(頂上は)体感温度15℃くらい下がるからすごく冷えて、その中で(ご来光まで)7〜8時間待たなければいけない。高山病のリスクもすごく高い」 こちらのベトナム人登山客は山小屋の予約をしていませんでした。時刻は午後3時半、この時間から山頂に向かうと到着は午後10時ごろになります。
そのため、山小屋の予約をしてほしいとスタッフが説得しますが…。
ベトナム人登山客「安全のためというのは分かっているが、大丈夫だと思う」 スタッフ
「山小屋の予約はしてくれませんか?」 ベトナム人登山客
「しないです」
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■山小屋予約せず寝袋持参…強行突破も■山小屋予約せず寝袋持参…強行突破も
閉門直前にやってきたインドネシア人のグループ。メンバーのバッグに寝袋が付いていることに気付いた富士山のスタッフが慌てて制止します。 スタッフ「山小屋予約してないのに泊まるの?どういうこと?」
「上登って下りてくるだけなら、普通は朝から登る。寝袋は持っていかない。山小屋を予約せず、夜通しで山頂を目指す登り方をやめてほしいと、ご案内を我々しているんです」 このグループのためにスタッフが急きょ、宿泊可能な山小屋を探すことになりました。 しかし、その直後、走り出した富士山のスタッフ。なんと先ほどのグループが、話の途中にもかかわらず入山しようとしていたのです。 スタッフ
「山小屋の周りで寝る方が、いっぱい出て困ってる。持ってるじゃないですか、寝袋を」 弾丸登山の危険性について、夏の間、山頂の浅間大社に住み込みで働いている植田めぐみさんはこう話します。 植田さん
「夜に着いて、山小屋も閉まっていますし、風をよける場所・避難する場所が頂上にはありませんので。その状態で、朝までご来光を待つのは本当に危険な行為。そういったことは控えてほしい」
(「グッド!モーニング」2024年8月13日放送分より)
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