1985年に日本航空(JAL)のジャンボ機が群馬県上野村に墜落し、乗客・乗員520人が亡くなった事故は12日、発生から39年がたった。墜落現場となった御巣鷹の尾根では、国内外から集まった多くの遺族らが朝から慰霊登山をする姿があった。

 相模原市の飲食店経営寺門史明さん(61)は、21歳で亡くなった友人加藤博幸さんの慰霊に訪れた。寺門さんは当時、加藤さんとコンビを組んでお笑いやものまねをしていたという。

 「テレビに出始めでこれからという時だった。『今年も精いっぱいやった』と報告しました。年末年始でなく8月12日が、自分にとって1年のリセットボタンを押す日なんです」と話した。

 今年1月には東京・羽田空港の滑走路で、海上保安庁の航空機とJAL機が衝突し、海保機の5人が死亡する事故があった。「なかなか事故はなくならないが、こうして慰霊を続けることが一番の啓発になるのかもしれない」。この日は、加藤さんが好きだったというヒマワリの花を墓標に手向けた。(宮島昌英、増山祐史、中村建太)

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