船舶用エンジンの製造を手がける重工大手IHIの子会社が、燃料消費率の測定データを改ざんしてしていたことが24日、わかった。IHIは同日夕に記者会見を開いて、詳細を説明する方針だ。

 不正が行われていた子会社はIHI原動機。燃料消費率は、エンジンの組み立て後に納入先に報告するため試運転をして測定するもの。不正行為は2003年以降に製造された船舶用エンジンに関して、複数の工場で大規模に行われていたとみられる。

 IHIは「データの改ざん事案があったのは事実で、事実関係の確認と原因究明を進めている」(広報)としている。

 IHIでは19年、主力の航空機エンジンでも不正が発覚。無資格者がエンジンの整備や部品製造後の品質検査を担ったり、工程の順番を入れ替えたりしていた。過去10年間で国内航空会社向けに整備したエンジンの75%で不正があったとして、国土交通省から業務改善命令を受けていた。(高橋豪)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。