ゲーム会社大手「セガ」からオンラインゲームで使うゲーム内通貨をだまし取ったとして、警視庁サイバー犯罪対策課は8日、電子計算機使用詐欺の疑いで、中国籍の会社員楊皓天容疑者(32)=東京都荒川区=を逮捕したと発表した。逮捕は6日付。 同課は、楊容疑者が、ゲーム内通貨を購入する「課金」行為の際に不正な操作をし、代金を支払わずに通貨を入手する手口の犯行を約3500件繰り返し、通貨を現金に換えて3500万円以上の利益を得ていたとみている。
逮捕容疑では、2022年12月、セガの運営するオンラインゲームに埼玉県の30代の男性から引き継いだアカウントを使ってログインし、虚偽の情報を送信して、ゲーム内で使う通貨8万円相当をだまし取ったとされる。調べに「課金の代行はしたが、虚偽の情報を送ってはいない」と容疑を否認している。 同課によると、楊容疑者はゲームのアイテムや通貨などを現金で売買する「RTM(リアル・マネー・トレード)」と呼ばれる取引の仲介サイトで「正規の価格より安くゲーム内通貨を入手できる」などと課金の代行を持ちかけ、依頼者を募集。依頼者のアカウントを使ってゲーム会社からゲーム内通貨を不正取得し、依頼者から報酬を得ていた。不正に得た利益をゲームなどの遊興費や投資に使っていたとみられるという。 セガの広報担当者は「業界としても同様の被害が起きないよう、捜査に全面的に協力する」としている。
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