東日本大震災の際、児童や近所の人ら90人の命を守ったことで知られる宮城県山元町の震災遺構・中浜小学校で、校門わきにあった校名板がなくなっていることが、わかった。盗まれた疑いもあるとして、町は7月29日、亘理署に被害届を出した。
「山元町立中浜小学校」と記してあるアルミ製の校名板で、縦30センチ、横120センチ。1989年の校舎完成時に校門右側の門塀につけられた。
2階建ての同小校舎は、海岸から約400メートルに位置し、2011年の震災時の津波で高さ約10メートルの2階天井付近まで浸水。児童ら90人は屋上の屋根裏部屋に避難して無事だった。
震災後、周辺は人が住めない地域になり、13年春に閉校した。津波被害を後世に伝えるため、震災遺構として整備。20年から一般公開している。休館日以外の日中はスタッフが常駐している。(石橋英昭)
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