富山県射水市内の県道交差点付近で7月22日午後1時ごろ、60歳代の男性が熱中症で動けなくなった。全国高校野球選手権富山大会(朝日新聞社、富山県高校野球連盟主催)に出場する部員が、自分の水筒から麦茶を男性に分けて救護に加わった。
この日の射水市の最高気温は34度。新湊高校3年の津田典哉(ふみや)さんは、控え選手としてベンチ入り。準々決勝に向けた練習後、自転車で高岡市の自宅に帰る途中だった。通りかかった時、「熱中症で動けなくなっているのかな。助けないと」。介抱していた女性が119番して救急車が着くまでの約10分間、水筒の麦茶を飲ませるなどした。
女性によると、男性は意識があり、話せる状態だったが、自宅近くの本屋に行く途中に気分が悪くなり「体が動かなくなった」という。
津田さんは男性が搬送されるまで見守った。女性は「動けない男性の口元まで水筒を持っていき、すばらしい対応だった。しっかりした高校生だった」とほめる。津田さんは「通り過ぎることはできなかったし、少し役に立てたかな」。野球部の有倉昇平監督は「本当に心のやさしい生徒です。彼らしい行動だ」と話した。(前多健吾)
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