山形県や秋田県を襲った7月25日からの大雨。FNN取材団として現地を取材した、福島テレビの藏本智大アナウンサーが、現地で聞いたのは「被害が広がるスピードがはやかった」という声だった。

<山形県の被災地を取材>
山形県と秋田県を襲った記録的豪雨で、死者・行方不明者はそれぞれ3人にのぼっている。(2024年7月30日時点)
取材に向かった藏本アナの目の前に広がっていたのは、川の氾濫によって原型を留めていない農業用ハウスや裏山で発生した土砂崩れによって押しつぶされた住宅だった。さらには、至る所で橋が寸断されるなど、大雨は大きな被害をもたらした。

<あっという間の出来事だった>
大雨から3日が経った7月28日にも、家族に連れられて避難する人の姿があった山形県酒田市。住民の避難行動はどうだったのか?酒田市の山間に住む相蘇信一さんに話を聞いた。
「どんどん川の水かさがあがって、あっという間でした。足がガタガタ震えて止まらなかった。向こう側に行くこともできないし、ただ祈るだけでした」
あっという間の出来事だったこと。さらには、道路が崩れ避難を難しくしていた。
避難については、鮭川村に住む人も…「特別警報が出たが、ここから避難所までが遠くて、道のりもこの状況なので、逆に危険な状況なので家に留まった」と話すように、感じていたのは、特別警報が出てからの避難の「危険」だった。

<住民を苦しめるライフラインの寸断>
さらに、大雨が去った後に大きな影響を受けているのが、ライフラインの寸断だ。
多くの住宅で止まった電気・ガス・水道。ある女性は、市から支給された非常用の水で凌いでいたが、災害でコントロールできなくなる暑さに、苦しめられていた。

<被災者が語る教訓>
今回の大雨を経験した住民からは「木が流れてきて、全然状況が一変したということは初めてだったので、びっくりしています」「まさか自分のところは大丈夫と、私も思っているので、いかに公共機関からの避難情報をいかに早く察知して逃げる、とにかく自分の命が大事」との声が聞かれた。
あっという間の災害が起こる前に…山形からの教訓だ。

<最低でも3日分の備えを>
ライフラインはすぐに復旧するとは限らない。そのため、最低でも3日分の備えをしておくのがよい。水が使えない時のために、1人一日3リットルの飲料水を3日分や、体を拭くシートなど。電気が使えないときのため、懐中電灯やラジオ、予備の乾電池を。ガスが使えない時のため、カセットコンロなど。そして備蓄用食料品は3日分1人9食を目安に用意するとよい。

<危険な場所を事前に把握>
そして、事前にハザードマップを確認することも重要だ。ハザードマップを見ることで、自分がいる場所にどのようなリスクがあるか知ることができる。

特別警報が出てからでは手遅れになる場合がある。早めの行動が重要だ。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。