静岡県牧之原市にある認定こども園で、送迎バスに3歳の女児が置き去りにされ死亡した事件で、業務上過失致死の罪に問われた当時の園長とクラス担任の裁判が4月23日から静岡地方裁判所で始まり、2人はいずれも起訴内容を認めました。

起訴されているのは牧之原市にある認定こども園「川崎幼稚園」の元園長の男と女児のクラス担任だった女です。

起訴状によると、元園長は2022年9月、送迎バスを運転した際に園児全員を確実に降車させる注意義務があるにも関わらず確認を怠った上、窓を閉め切った状態でバスを施錠して河本千奈ちゃん（当時3）を置き去りにしたことで熱射病により死亡させた罪、元クラス担任は千奈ちゃんが登園していないことに気付きながら、保護者に確認するなどの注意義務を怠り、千奈ちゃんを熱射病で死亡させた罪に問われています。

4月23日から静岡地裁で始まった初公判に、元園長は黒いスーツに黒のネクタイ、白いマスク姿で、元クラス担任は白いシャツに黒のスーツ、髪をポニーテールに結んで出廷しました。

裁判が始まり、検察官が起訴状を読み上げると、終始うつむきながら内容を聞いていた元園長は、このあと、裁判官から「読み上げた起訴状の内容を大体把握できましたか？」と問われると「はい」とだけ答え、「何か違うところはありましたか？」という問いにも「いいえ」とだけ述べました。

そして、「あなたがやったことに間違いはないということですか？」と尋ねられると「はい」と返し、起訴内容を認めました。

続いて、元クラス担任への罪状認否も行われ、元園長と同じように「起訴状の内容について把握できましたか？」と質問されると「はい」とだけ口にし、「何か違うところはありましたか？」と聞かれると「ありません」と答えました。

また、「あなたがやったことに間違いはありませんか？」という問いにも「ありません」と起訴内容を認め、元園長と元クラス担任双方の弁護人とも特に意見を述べていません。

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