大川原正明社長(資料写真)
◆「どっちが犯罪者か分からん」とコメント
23日に東京高裁で開かれた非公開の進行協議後、社長側代理人の高田剛弁護士が記者会見して、明らかにした。 証拠採用されたのは、大川原社長とともに逮捕、起訴された同社元取締役の島田順司さん(71)の逮捕直後の供述をまとめた報告書の下書き。報告書は取り調べをした捜査員が作成し、取り調べを補佐した捜査員が「完全なる虚偽報告」「よくこんな報告書が作成できるよな。どっちが犯罪者か分からん」などのコメントを記入していた。 公安部が証拠ねつ造などの違法捜査をした証拠として高裁に提出していた高田弁護士は会見で「(報告書が)うそっぱちな内容だとするコメントだ」と強調した。都側は「捜査員が同僚に雑談として見せるだけのつもりで書いた」と反論しているという。◆控訴審は12月25日に結審へ
高裁は次回の口頭弁論でこの捜査員を含む3人の証人尋問を行い、12月25日に口頭弁論を開き結審するスケジュールを示した。7月30日の次回進行協議で正式決定する。 大川原社長と島田さんらは2021年9月、警視庁と東京地検の逮捕、起訴は違法として5億6000万円の損害賠償を求めて提訴。東京地裁は2023年12月、「必要な捜査を尽くさなかった」として逮捕や起訴を違法と認め、国と都に計1億6000万円の支払いを命じ、双方が控訴した。(中山岳) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。