中国などへの輸出をめぐるえん罪事件で逮捕された横浜市の化学機械メーカー「大川原化工機」の社長などが国と都を訴えた裁判では、1審の東京地方裁判所が去年12月、捜査の違法性を認めて国と都に合わせて1億6200万円余りの賠償を命じましたが、事件について「ねつ造」と話した現役捜査員の証言には触れず、双方が控訴しました。
23日、東京高等裁判所で2審の非公開の協議が行われ、原告側の弁護士によりますと、警察官3人の証人尋問を行う方向で双方が合意し、日程などを調整することになったということです。
証人尋問が行われる見通しなのは
▽えん罪で逮捕され、勾留中に見つかったがんで亡くなった元顧問の相嶋静夫さんを取り調べた警察官や
▽輸出規制を担当する経済産業省との調整などを担当していた警察官などだということです。
原告側の弁護士によりますと、2審は12月にすべての審理が終わり、来年に判決が言い渡される見通しで、当時の捜査や取り調べが違法だったのかどうか、改めて判断されることになります。
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