「景観に著しい影響がある」として取り壊すことが決まった東京・国立市のマンションで、解体工事が始まりました。
■異例の決断「完成間近で解体」 反対運動も
JR国立駅から徒歩10分ほどの場所に建つ「グランドメゾン国立富士見通り」。本来であれば、今頃は入居者のにぎやかな声が聞こえていたはずです。 しかし、22日、マンションにいたのはヘルメットをかぶった作業員。平積みされているのは足場でしょうか、多くの資材が搬入されています。 急転直下の出来事が起きたのは、先月のことでした。その名の通り、富士山が見える富士見通り沿いに建てられたマンション。「部屋の窓からも富士山が望めること」を売りにしていました。 一方、通りから見えていた富士山の美しいシルエットは半分近く隠れてしまったのです。 市民からは反対運動も起こり、事業を進めていた積水ハウスは「完成間近で解体」という異例の決断を下しました。 積水ハウス(先月)「景観に著しい影響があると言わざるを得ず、富士見通りからの眺望を優先するという判断に至りました」
こうして始まった解体工事。景観は守られることになりますが、住民には新たな不安が生じています。
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■また通りづらく…粉じんや騒音の心配も?■また通りづらく…粉じんや騒音の心配も?
「富士山の眺望を遮る」として解体工事が始まった、東京・国立市のマンション。現場に張り出されている工程表には、23日から仮囲いの設置を進め、24日からは設備の撤去が行われると記されています。期間は来年8月まで、再びこの場所に工事の音が響くことになります。
近隣住民「(建設)工事中は通りづらいっていうのはありました。また解体工事が始まると、また通りづらくなりますね」 近隣住民
「建てるよりも壊す方が、粉じんとか音とか、周りに迷惑かけるんじゃないかなという心配ですよね」 積水ハウスは番組の取材に対し、「現場には防音パネルを設置するほか、重機の使用を極力控え、騒音や振動への対策を徹底する」と説明しました。 積水ハウス(22日)
「ご迷惑を最小限にとどめられるよう、細心の注意を払い工事を進めてまいります」
(「グッド!モーニング」2024年7月23日放送分より)
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