2

 猛暑をしのぐために適切な服の色が、科学的に示されました。

■暑さをしのぐには…「白」が一番?

 22日は、1年で最も暑いころとされる二十四節気の「大暑」。東京は今年一番の暑さとなりました。

 皆さん、あの手この手で対策をしています。

親子
「アームカバー、日焼けしないように」
「やっぱ通気性と撥水(はっすい)性」

 一方、こちらは…。

男性
「これはパラグアイの民芸品で、正装で着るんですよね。向こうにいたんで。涼しそうでしょ?涼しいですよ」  日本よりもさらに暑い南米の国・パラグアイ。ちなみに、色のバリエーションはほとんどないといいます。 男性
「白ですね、圧倒的に。他の色は見たことないですね」

 やはり、暑さをしのぐには「白」が一番ということなのでしょうか?

 そのことを科学的に検証した論文が今月、発表されました。タイトルは「気候変動に適応するための衣服の色」。書いたのは、こちらの研究者です。 国立環境研究所 一ノ瀬俊明さん
「51℃ありますね」

次のページは

■「黄色」も涼しい? 「深緑」は要注意

■「黄色」も涼しい? 「深緑」は要注意

 カラフルなシャツをまとい、温度計片手に街を行く、国立環境研究所の一ノ瀬さん。意外な結論を導き出しました。 一ノ瀬さん
「緑はですね、エコな色とかそういうイメージがあるし、問題ないんじゃないかという印象が、ここ数年いろんな人に聞いてみるとね、そういう答えが多いけれど。むしろ見た目に暑い赤の方が温度が上がりにくいという結果を我々得ていて論文を書いています」  気温30℃の屋外で様々な色の服を5分程度日光に当て、表面温度を計測した実験の画像。深緑色と黒色のシャツの温度が特に高くなっていて、多くの部分で45℃を超えています。  太陽からのエネルギーの吸収率は黒よりも深緑の方が高かったといい、猛暑の日には選ばない方が良さそうです。  一方、「涼しい色」については、白が一番ですが、黄色もかなり低いことが分かりました。赤もそこまで温度は上がりません。

 もちろん、体に感じる温度は服の色だけでは決まらないため、総合的な対策が必要です。

一ノ瀬さん
「黒を着ていても日陰だけ歩いていれば、意外と温度は上がらないと思いますし。日常の行動で変えられるので、気を付けていただければいい」

(「グッド!モーニング」2024年7月23日放送分より)

この記事の写真を見る
・100年以上“猛暑日知らずの街”今年も「エアコンは使っていない」移住の相談は約2倍 さらに、夏でもサウナが味わえる“涼しい街”も・「川に白い水が流れている」で発覚 38年間トイレなどの汚水垂れ流し・カキの“生食用”と“加熱用”何が違うかご存じですか?「鮮度」ではないんです!実は・富士登山で4人死亡 行動は共にせず 「今登ったら危ない」専門家が語るリスクとは・地表温度60度超えも…都内の猛暑をサーモカメラで検証“今年最多”猛暑日288地点

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。