米ペンシルベニア州で演説中のトランプ前大統領が銃撃された事件について、警察庁の露木康浩長官は18日の定例の記者会見で、「選挙運動に伴う警護は通常に比べ格段に危険度が増す現実を改めて突きつけられた」とした上で、「警護にはわずかな隙も許されないという緊張感を持って対応していく」と述べた。

 露木長官はトランプ氏銃撃に関し、「我が国でも触発されて同種の犯行が起きないとも限らないと考え、直ちに都道府県警に高所など街頭演説場所の周辺の警戒などの徹底を指示した」と説明。「警護対象者や聴衆の安全確保のため、演説などでは屋内会場を優先的に選定するよう、引き続き主催者などへの働きかけを進めていく」と述べた。

 トランプ氏の事件は現地時間13日、ペンシルベニア州バトラーの演説会場で発生。演壇から100メートル以上離れた建物の屋根の上からライフルとみられる銃が撃たれ、トランプ氏が右耳にけがをし、集会参加者1人が死亡、2人がけがを負った。(編集委員・吉田伸八)

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