36人が犠牲となった京都アニメーション放火殺人事件の発生から18日で5年となるのを前に事件を伝える碑が完成し、14日、京都府宇治市の「お茶と宇治のまち歴史公園」で一般公開された。
碑は遺族有志や同市に本社を置く京アニを中心に建立計画が進められ、「志を繋(つな)ぐ碑」と命名された。この日の式典には、遺族や京アニの八田英明社長ら約90人が出席。「大切な仲間を忘れたことはありません。思いを寄せる象徴となることを願っています」などとする従業員代表のメッセージが読み上げられた。
碑は高さ約3メートル。京アニ社員の考案で、犠牲者一人ひとりを象徴した36羽の鳥が羽ばたく姿がデザインされた。碑文には「夢と情熱を人から人へ」と題した言葉も刻まれた。
遺族代表のあいさつで、娘を亡くした男性は「亡くなったスタッフの情熱と技術は今も皆さんの中で生き続けています。皆さんの作品が多くの人々に希望と感動を与え続けていることを私たちは誇りに思っています」とエールを送った。
事件は2019年7月18日午前10時半ごろに発生。京都市伏見区の京アニ第1スタジオから出火し、建物内にいた社員70人のうち、36人が死亡、32人が重軽傷を負った。殺人などの罪に問われた青葉真司被告(46)は一審・京都地裁で今年1月、死刑判決を受け、控訴している。
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