16歳未満の少女を誘拐し、同意なく性的な行為をしたとして、不同意性交とわいせつ目的誘拐の罪で3月に起訴された米空軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)所属の兵長ブレノン・ワシントン被告(25)の初公判が12日、那覇地裁で始まった。ワシントン被告は「私は無実です。誘拐もしていなければ、レイプもしていません」と述べ、起訴内容を否認した。
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起訴状によると、ワシントン被告は昨年12月24日、沖縄本島中部の公園で少女を誘って車に乗せ、自宅に連れ込んだ上、少女が16歳未満と知りながら、同意を得ずに性的な行為をしたとされる。
事件は、起訴から3カ月後の6月25日、地元テレビ局の報道で明るみに出た。県警は、米側に身柄の引き渡しを求めず任意で捜査し、3月11日に基地内にいるワシントン被告を書類送検。同27日に那覇地検が起訴し、身柄は日本側に引き渡された。その後、被告は保釈されている。
この事件について県警も、地検も「被害者のプライバシー保護」を理由に公表しなかった。事件を把握した外務省は駐日米大使に抗議したものの県には伝えず、さらに昨年以降、米軍関係者による性暴行事件が他にも4件(このうち在沖米海兵隊員による不同意性交致傷罪は起訴され、3件は不起訴)あったことが判明。県からの強い抗議を受け、政府と県警は、米軍による性暴行事件に関して県への連絡体制を見直した。米軍から日本政府への通報がなかったことも明らかになっている。(棚橋咲月)
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