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 熱中症だと思って検査をすると、新型コロナの感染が明らかになるケースが増えています。熱中症と新型コロナは症状は似ていますが、一方で対策は相反することが多く、医師が注意を呼び掛けています。

■熱中症、手足口病、新型コロナ…三重奏の患者も

 都内のクリニック。診察に訪れたのは、24歳の女性です。 いとう王子神谷内科外科クリニック
伊藤博道院長

「7月8日が“熱中症”、7月9日に“手足口病”」

 女性は熱中症と手足口病の2つを同時に発症していました。11日の診断で…。

伊藤院長
「これ本当に熱中症、手足口病、新型コロナの三重奏なんですよ」 患者
「本当ですか…」  なんと、抗原検査の結果、新型コロナも陽性で、3つの病気を同時に発症してしまったのです。

 これはやや珍しいケースですが、今、非常に増えているのが熱中症と新型コロナを同時に発症する“熱中症コロナ”です。

伊藤院長
「“熱中症コロナ”合併して、全身の状態が悪化する」
「コロナそのものが重症化しなくても(熱中症の)脱水を介して、症状が重くなりやすいという現状があります」  猛暑日が続出し、熱中症の患者が増える中、新型コロナの感染者数は4月の末から先月まででおよそ3倍に増えています。  5類に移行してから重症化率が低くなった新型コロナですが、熱中症と合併することで重症化するのが“熱中症コロナ”だといいます。

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■“熱中症コロナ”増えている原因は二つ

■“熱中症コロナ”増えている原因は二つ

 “熱中症コロナ”が増えている原因は二つ。夏の暑さで弱った体は免疫力が低下しているため、両方にかかりやすくなっていること。  もう一つは、熱中症と新型コロナへの対策が相反することが原因だといいます。 伊藤院長
「マスクによって『のどの渇き』が感じにくかったり、水分摂取が遅れるということは多々あると思う」

 例えば、新型コロナを警戒し、マスクを着用すると口の中が湿ったままのため、のどの渇きを感じにくく脱水状態から熱中症になりやすいといいます。

 また、熱中症対策でエアコンをつけると、室内が乾燥し、鼻やのどの粘膜が弱くなるうえに、換気が滞り新型コロナの感染リスクが高まるといいます。

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■同じような症状多く…素人では見分けることが難しい

■同じような症状多く…素人では見分けることが難しい

 こちらは、熱中症を疑って訪れた女性です。 伊藤院長
「手足の筋肉とか、関節の痛みってあります?」 患者
「ないです」 伊藤院長
「じゃあ今は、のどの痛みと倦怠(けんたい)感」  抗原検査の結果は陽性。熱中症ではなく、新型コロナに感染していました。  伊藤院長が示した、熱中症と現在流行している新型コロナの症状の特徴です。見比べてみると、同じような症状が多く、素人では見分けることが難しくなっています。 伊藤院長
「コロナと思って来て、全然コロナじゃなくて熱中症の人もたくさんいますし、熱中症と思って来てコロナという方も少なくない状況。『コロナ+熱中症』の患者さんが増えれば、当然亡くなる方や重症化する方の数が跳ね上がる」

(「グッド!モーニング」2024年7月12日放送分より)

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