大石賢吾長崎県知事の後援会が2022年の県知事選の際に女性県議の後援会から借り入れたとする286万円を巡り、同時期にこの県議が代表の政党支部に同額を寄付した長崎県内の医療法人など9団体の一部が11日までに、共同通信の取材に「寄付は知事を応援するためだった」と認めた。迂回献金に当たる可能性があり、識者は「脱法的行為だ」と批判している。

 女性県議が代表の「自由民主党長崎県長崎市第8支部」の22年政治資金収支報告書によると、同県南島原市や五島市の医療法人など9団体から22年1~2月、計286万円の寄付を受けた。

 第8支部は2月18日、寄付と同額の286万円を女性県議の後援会に移し、同額を大石氏の後援会に貸し付けた。

 寄付した9団体のうち、ある病院の担当者は「長崎県医師連盟が大石知事の応援を呼びかけていて、『法人として寄付するならこの(第8支部の)口座に』となっていた」と答えた。別の病院の担当者は「案内がなければ、第8支部なんて、知らないところに寄付しない」と声を潜めた。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。