提訴のため大阪地裁に向かう原告や代理人弁護士ら=11日午前

 マカオのカジノでチップを貸し付ける名目の架空の投資話で出資金をだまし取られたとして、大阪や京都など4都府県の男女10人が11日、出資を募ったマカオの会社代表ら2人に計約5千万円の損害賠償を求め大阪地裁に提訴した。原告側は同社が全国で700人以上から少なくとも100億円を集めたとしている。

 原告側代理人の亀井正貴弁護士は記者会見で「老後資金をだまし取られた被害者もおり、極めて悪質だ」と批判。刑事告訴も視野に入れている。

 訴状によると、マカオの会社は「CYC管理有限公司」。代表らは高級ホテルのカジノでVIP客の世話をする「エージェント」に、会社経由でチップ代金を貸し付けるなどすれば毎月1.5~数%の配当金が得られるという架空のスキームで出資を募ったとされる。

 VIP客は中国の富裕層が中心で、カジノで連続して賭ける場合に資金繰りの都合でエージェントから有償でチップの提供を受けることが多く、チップへの出資で利益が出るとの説明だった。

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