9日の大雨の影響で島根県出雲市大社町の県道が大きく崩落し、観光地の出雲日御碕(ひのみさき)灯台がある日御碕地区235世帯548人の住民が孤立状態になっている。島根県などが10日、発表した。電気やガス、水道、携帯電話は使える状態だという。

 現場は出雲大社と出雲日御碕灯台を結ぶ片側1車線の海沿いの道路。県などによると、道路は長さ約50メートルにわたって、ガードレールごと海側に大きく崩落。通りかかったタクシーが巻き込まれかけたが、運転手は無事だったという。

 日御碕地区には複数の宿泊施設があり、観光客60人以上も孤立したという。崩落した県道とは別に徒歩なら地区から出られる道があるといい、民宿の関係者は電話取材に「歩いて帰られた方もいるが、車で来られた方は(急きょ)連泊される方もいる。(復旧が長引くと)影響はある」と話した。

 飯塚俊之・出雲市長は「早期の孤立解消に向けて、医療体制の確保、救援物資の輸送、住民や観光客の移動手段、通学手段の確保に全力で取り組む」との談話を出した。

 県は10日、出雲市に9日からの災害救助法の適用を決めた。(垣花昌弘)

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