鳥取県警は10日、県内の男性が掲示板サイトで知り合った「女性」に投資を誘われ、約2億円の詐欺被害にあったと発表した。いわゆる「SNS型ロマンス詐欺」の被害としては県内で過去最高額という。

 捜査2課によると、男性は4月、掲示板サイトで「イギリスに28年在住し、今は東京に住む女性」を自称する人物と知り合った。アイコン画像は着物の女性の後ろ姿だった。SNSでやりとりするようになり、好意を寄せるようなメッセージを送られ親近感を深めていったという。

 この「女性」から暗号資産への投資を誘われ、別の「サンフランシスコの証券会社のカスタマーサービス」を名乗る人物が指定した口座に同月27日、650万円を振り込んだ。その後も「女性」から「愛を感じることができる」と追加投資を求められたり、資金を引き出すための認証金を求められたりして、4~6月に計13回にわたり計約1億9614万円を振り込んだという。

 さらに資金を引き出すための保証金約1億4400万円を請求されたところで不審に思い、6月25日に金融庁の窓口に相談して詐欺だと気づいたという。

 県警は「ネットで知り合った面識のない人物の投資話を安易に信用しない」「『知り合いが投資家』『私ももうけている』などは詐欺の常套句(じょうとうく)」と注意を呼びかけている。(奥平真也)

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