兵庫県の斎藤元彦知事らを内部告発した県の元西播磨県民局長の男性(60)が死亡したことをめぐり、斎藤知事は10日午後の記者会見で「現下の状況に至っていることは、大変申し訳ないと思っている」と陳謝した。

 同日午前には、県職員労働組合から、事実上の辞職要求となる「責任ある対応」を求める申し入れがあったが、斎藤知事は「よりよい県政を進めていくため、職員の皆様と日々の業務や対話を通じて、信頼関係の再構築を一歩ずつ進めていく」とし、辞職については否定した。

 3月中旬に一部の県議や報道機関に配布された元県民局長の内部告発は、斎藤知事のパワハラや県内業者からの物品の授受など7項目を挙げていた。

 斎藤知事は3月下旬の会見で「うそ八百」などと内容を否定。県は5月、人事課の調査によって「核心部分が事実ではない」と判断し、元県民局長を停職3カ月の懲戒処分とした。

 しかし、斎藤知事の視察に同行した県部長が物品を受け取っていたことがわかり、疑惑を向けられた知事の下で県当局が調査を行ったことなどへの批判が噴出。県議会は強い権限で調査する「百条委員会」を設置した。

 今月19日には同委員会で、元県民局長の証言が予定されていた。

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