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 秋田県がクマの注意喚起用に作成したポスターが、「かわいすぎる」として議論を呼んでいます。

■秋田県「決してかわいく見せるつもりはなかった」

島田薫秋田県議
「注意喚起のチラシのクマのイラストですが、クマがかわいすぎてクマの怖さが伝わらないのではないか。注意喚起には少し足りないと思いますが、いかがでしょうか」

 先週の秋田県議会。議員が問題視したのは、県が作成したポスターです。

 ひょっこりと顔を出すクマ。つぶらな瞳で、こちらを見つめています。  他にもクマが人間の捨てたゴミを見てよだれを垂らしている姿や、柵に囲われた農作物を見ていじけている様子などが描かれています。

 実際にどのような印象を受けるのか、巨大なクマのオブジェがある東京・丸の内で街の人に聞いてみました。

40代 女性
「かわいいですよね。怖くはない。なんでだろう。目が優しい。森で会ったら、ちょっとうれしくなっちゃう。『森のくまさん』的なところ、あるかもしれない」 40代 男性
「もう少し怖いクマのイメージとか、もう少し恐怖感をあおるような絵にした方がよりいいんじゃないかな。あちら結構、目が怖いんで、あんなぐらいのインパクトあるクマの方が、みなさん気をつけるんじゃないかな」  去年、クマによる人身被害が70人と全国最多だった秋田県。今年もすでに6人が襲われました。出没件数は616件(7月9日現在)と、山間部にとどまらず、秋田県のほぼ全域に広がっています。  県は強い危機感を持っていて、ポスターについても「決してかわいく見せるつもりはなかった」と説明しています。

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■シルエットだけの方が…「より効果的だったのでは」

■シルエットだけの方が…「より効果的だったのでは」

 ではなぜ、意図しない印象となってしまったのか。

 人は何に「かわいい」と感じるかの研究をしている専門家は、そもそもクマにはかわいくなってしまう要素が満載のためイラストにする際は十分な注意が必要だと指摘します。

大阪大学大学院 人間科学研究科
入戸野宏教授

「大きくて全体として丸いということは、かわいい動物の特徴を持っている。今回のイラストの場合は、そこに目鼻を付けて、それがかわいいと感じられることになる。注意喚起、あるいは恐怖心、気をつけましょうということを前面に出すのであれば、顔をつけたりしないでシルエットだけで示すようにした方が、より効果的だったのではないかと思う」  すでに3万5000枚が印刷され、自治体などに配布されているというこのポスター。今後、どうするのか問われた佐竹敬久知事は、イラストを見直す考えを示しました。 佐竹知事
「私なら、相当怖くやります。悪魔に、デビルで。動物愛護とは別ですので、恐怖を感じるような映像を使うべき」

(「グッド!モーニング」2024年7月10日放送分より)

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