7日に東京都知事選挙の投開票が行われ、現職の小池百合子氏(71)が圧勝し、3回目の当選を果たしました。当選した小池氏ですが、週末の選挙演説では激しいヤジが飛び交う場面もありました。
■AIゆりこ活用 “新しい選挙戦”
小池氏「東京都政を3度、3度目をお預かりするにあたりまして、私これからもしっかりと全身全霊で対応していきたい、このことをお伝えしたいと思います」
3期目に向け意欲を語る小池氏。およそ292万票を獲得し、2位の石丸伸二氏に大差をつけ再選しました。
小池氏「街頭ではヤジが、大合唱があったりと、本当にこれまでに経験したことないような、そのような選挙戦でございました」
小池氏は、これまでにない異様な選挙戦だったと振り返りました。
小池氏の選挙カー周辺は、大勢の警察官に加え、警察犬も投入されるなど厳重な警備体制が敷かれていました。選挙カー正面の聴衆エリアに入るには、持ち物検査や身体検査が行われるなど、物々しい雰囲気に。そんな中、小池氏の演説が始まると…。
「やめろ、やめろ。帰れ、帰れ」「小池やめろ。小池やめろ。小池やめろ」と、小池氏の政策に反対する一部の聴衆がプラカードを掲げ、演説を遮るかのように激しくヤジを繰り返します。さらに…。聴衆のなかにはヤジをあおるかのように、跳びはねて手をたたく人の姿も見られます。
「小池がどんな悪い奴か知らないんだろお前」「馬鹿野郎はお前だ」と、小池氏の演説中にもかかわらず、支持者と小競り合いになる場面も見られました。激しいヤジは最終日だけでなく選挙期間中の新宿駅前でも…。
ヤジと応援の声が入り乱れ、小池氏の演説はおよそ1分間、中断する事態になりました。 AIゆりこ「東京都では爆速でデジタル化が進んでいます」
今回の選挙、小池陣営はネット上でAIを使った“新しい選挙戦”を繰り広げます。
小池氏「いま『AIゆりこ』も大活躍でございます。きょうはリアルゆりこですけれどね。こうやってAIの力もどうやって行政に生かしていくのか」
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■6200件以上の質問・意見に答えた“AIあんの”■6200件以上の質問・意見に答えた“AIあんの”
一方的に小池氏の都政の取り組みを話す「AIゆりこ」に対して、厳しい点数を付けたのは、今回の都知事選に立候補し、15万票あまりを獲得したAIエンジニアの安野貴博氏(33)。
安野氏「(AIゆりこは)45点くらい。AIを使うのであれば、一方的にブロードキャスト(発信)するだけではなくて、逆に有権者の方々から声を聴くことに使わないと、質的な変化は起こせない」 去年、岸田総理が進めるAI政策の専門家として意見交換をした安野氏は、今回の選挙戦のために、自身の公約を学習させた「AIあんの」を開発しました。YouTubeで公開し、視聴者からの質問や意見に、AIが24時間いつでも答えます。 AIあんの
「こんにちは、AIあんのです」 「教育費の支援について所得制限はもうけますか?」と、実際にコメント欄に質問してみると、「教育費については、塾代や受験料等の支援制度を整備する予定です。元々は所得制限を設ける予定でしたが、マニフェスト公開後に皆さんとの議論を通じてアップデートし、所得制限を撤廃しました」と、AIが質問内容を分析し返答を自動生成。告示翌日から2週間で6200件以上の質問や意見に答えました。 安野氏
「通常の講演会やタウンミーティングでは到底実現できないボリュームの対話、コミュニケーションを実現しております。これは民主主義の一つの重要なパーツである、選挙という枠組みを大きく変えるものだと思っていますし、とても意味があることだと思っています」
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■蓮舫氏「力不足」 石丸氏は国政?■蓮舫氏「力不足」 石丸氏は国政?
過去最多56人が立候補した今回の都知事選。当初は現職の小池氏と前参院議員の蓮舫氏(56)との事実上の一騎打ちとみられていました。 しかし、ふたを開けてみれば小池氏の圧勝。2位には、広島県安芸高田市の前市長・石丸伸二氏(41)。蓮舫氏はまさかの3位に沈みました。 蓮舫氏「基本的にはこういう結果になりましたので、私の想いが届かなかった、というのは否定できないと思います。非常に私の力不足、申し訳ないと思います」 石丸氏
「胸を張ってできることは全部やったと言い切れます。本当にありがとうございました」
演説に多くの聴衆を集め票を伸ばした石丸氏。今後の政治活動については未定としながらも、国政について問われると…。
石丸氏「選択肢としては当然考えます。例えば広島1区。岸田総理の選挙区です」
そして、得票数で4位となった田母神俊雄氏(75)はこのように話しました。
田母神氏「演説とかやったり、若者と接したりしている感じでは、少し手ごたえがあるかなというふうに感じていたんですけども…」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年7月8日放送分より)
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