4日は各地で危険な暑さとなりました。静岡市では観測史上最高となる39.3℃を記録、東京都心でも今年初めて35℃を超える猛暑日となりました。5日も、各地で猛暑日や真夏日となる見込みです。厳重な警戒が必要です。
■静岡市民…過去に経験したことのない暑さに…
思わず日陰に逃げ込みたくなるほどの記録的な猛暑となった静岡市。静岡としては1940年の観測開始以来、最も高い39.3℃を記録。過去に経験したことのない暑さに…。 静岡市民「熱い鉄板の上の脂身のような感じ。ホントに溶けちゃいそうです」
「お風呂に入っているのと一緒、ホント困りました」 災害級の暑さとなった列島各地。今年最多の64地点で猛暑日となりました。
東京も今年初めての猛暑日に。すぐに水分補給をするためか、水を手に持ちながら走る皇居ランナーの姿が見られました。
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■搬送された患者に“ある共通点”■搬送された患者に“ある共通点”
桐生市消防本部「はい、消防119番です。火事ですか?救急ですか?」 70代 男性
「病院に行こうと思って起きたら、ふらふらした」 桐生市消防本部
「ふらふらするんですね」
猛暑の影響で多発した、熱中症による救急搬送。
桐生市消防本部「救急隊が向かっていますので、お薬手帳準備して待っていてください」 4日、56人が熱中症の疑いで救急搬送された埼玉県。最高気温が36.7℃に達した熊谷市の病院には、熱中症の患者が相次いで救急搬送されていました。 80代 女性
「朝は大丈夫だった。暑いから、多分暑さできたんだろう」 埼玉慈恵病院
「多分そうだと思います」
搬送されてきたのは、80代の女性。路上を歩いていたところ急なめまいに襲われ、ふらつき倒れてしまったといいます。
80代 女性「水分補給を忘れないように言われてたから…」 埼玉慈恵病院
「追いつかなかったかもしれないですね。暑すぎですよ、きょう」
女性の顔は紅潮し、大量の汗をかいた状態で運ばれてきました。幸い、意識ははっきりしていて、点滴を打って回復に向かったといいます。
4日、この病院に搬送された熱中症患者は6人。その全員に“ある共通点”がありました。 埼玉慈恵病院「冷房つけなかったんですか?」 90代 女性
「家涼しいのよ、私にしてみれば」 埼玉慈恵病院
「でも、きのうからすごい暑さですよ、夜も」 90代 女性
「扇風機でやった。クーラー26℃にすると寒くて…」 藤永剛副院長
「エアコン、クーラーをつけていなかったですね。暑い環境の中で暮らしてらした」
救急搬送された90代の女性も、エアコンをつけずに就寝。朝起きた時には、体を動かすのが困難な状況に陥っていました。救急隊が駆け付けた午前9時半には室温は30℃、体温は37.5℃にまで達していたといいます。
藤永副院長「きょうみたいに猛烈に暑いときは“とにかく暑さを逃れる”。家の中でも、ちゃんとエアコンつけておかないと、高温になって熱中症起こしやすくなります」
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■熱中症の実態「力抜ける…」危険な時間帯■熱中症の実態「力抜ける…」危険な時間帯
全国で猛威を振るった災害級の暑さ。大分・豊後大野市では、4日午後3時半ごろ、90歳の女性が自宅のすぐ近くで倒れている状態で発見されました。女性はその後、死亡が確認されました。死因は熱中症でした。4日、今年最多となる78人が熱中症の疑いで搬送された東京。このクリニックにも、暑さで体調を崩したと訴える多くの人が訪れました。
30代 女性「多分、まっすぐ歩いているんですけど、ガクガクしてきちゃって、ひざが折れそうになる」 いとう王子神谷内科外科クリニック 伊藤博道院長
「筋肉が、力が抜けちゃう感じですか?」 30代 女性
「抜けちゃわないんですけど、抜けちゃいそうな感じに…」 発熱や強い倦怠感の症状が出たという50代の男性は、夜に体調の異変を感じたといいます。 伊藤院長
「多分、夜中も湿度が高かったので、体の中の脱水や電解質の不足っていうのも進む。こういったことからくる複合型の熱中症の可能性」
熱中症で気をつけなければいけないのは、日中だけではないといいます。
伊藤院長「夜も熱帯夜の日は特に温度が上がっていきます。夜、エアコンをなるべく継続的に使うということが大事」
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■炎天下の中…働き続ける人力車の車夫■炎天下の中…働き続ける人力車の車夫
4日、今年初の猛暑日となった東京。多くの観光客でにぎわっていた浅草で、サーモカメラを見てみました。赤くなっているところは38℃以上に。雷門の大提灯も真っ赤になっています。
地面にカメラを向けてみると、43.7℃と表示されていました。外国人観光客も、あまりの暑さに…。 フランスからの観光客「あー暑いわ。アフリカのアルジェリアに時々行くんですが、ここのほうがもっと暑いです」 オーストラリアからの観光客
「湿気でベタベタします」
「湿気ね」
「オーマイガー」
「汗だくです」
この赤ちゃんは、おでこに冷却シートを張り、扇風機2台で熱中症対策。さらに、背中にも保冷剤を入れているといいますが、それでも…。
母親「ぐずりやすくなりますよね。とにかく冷やしてあげて、あまり外に出ないように心がけようかなと」
「(Q.予定の変更は?)涼しい水族館とかに、今から移動しようかなと」 駅前に設置された、暑さをしのぐために冷房を利かせた区の公共施設「涼み処」には、次々と人がやってきていました。 利用者
「(Q.涼み処は?)すごく魅力的でした。地獄ですよ外は。ただ暑いだけじゃなくて、下からもわ〜って上がってくるんですよ」 一方で、この炎天下の中、働き続けているのが人力車です。 車夫
「風入ってきて涼しいですよね」 利用者
「気持ち良いです」 200キロを超える重さの人力車を引く車夫からは、汗が噴き出していました。 東京力車 車夫 樹下馨さん
「(Q.結構汗びっしょりですね)そうなんですよ、もうビショビショで。もう拭かないと、したたっちゃいますよ」
日差しが照り付ける中、多い時には1時間近くも走り続けるといい、熱中症対策のための水分補給や塩分補給が欠かせません。
樹下さん「飲んでるだけだと熱中症になっちゃうと困るので、(瞬間冷却剤で)首元冷やしたりは、いつでもできるようになっています」
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■“日本一暑い街”サーモカメラで見た灼熱スポット■“日本一暑い街”サーモカメラで見た灼熱スポット
“日本一暑い街”として知られる埼玉県熊谷市。 熊谷市民「今年は梅雨を感じるよりも、夏を感じるような感じですよね」 そんな中、熊谷市では“暑い場所”がひと目で分かる地図アプリが誕生。実際に、駅から市役所までの道で検証してみました。 歩道橋の上は真っ赤です。太陽に近くて、やっぱり暑いです。 さらに、周りに建物がなく、日陰の少ない大通り。 サーモカメラでは体は赤くなり、地面は40℃近くに。 一方、“比較的涼しい”とされる緑色のエリアでは、先ほどの大通りとの違いは一目瞭然です。 暑さの影響は“夏の風物詩”にも出ています。
熊谷市内のヒマワリ畑では、およそ20万本が例年よりも早く満開を迎えたといいます。
遠藤ファーム 遠藤友章代表「僕が165センチくらいなので、(ヒマワリは)182センチくらい」 暑さでヒマワリがグングン成長。一方で、ヒマワリを枯らしてしまう害虫が大量発生するといった被害も出ているそうです。 遠藤代表
「(夏まで)もってくださいと、天候に願うしかない」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年7月5日放送分より)
テレ朝天気
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