レタスの生産量が日本一の長野県川上村で、収穫が最盛期を迎えている。雨量が比較的少なく、寒暖差が大きい同村はレタスの生産に向いており、夏秋レタスの出荷量は全国の4割弱を占めるという。

 レタスはシャキシャキ感を保つため、気温が低いうちに収穫する必要がある。約4ヘクタールを作付けするJA川上そ菜販売専務の林博康さん(65)の畑では、午前1時ごろから家族3人と特定技能の外国人2人が投光器を使い、次々と刈り取ったレタスを逆さに並べ、選別しながらコンテナに詰めた。この日は約4千個を収穫した。収穫した畑は、刈り取った葉などを除き2回目の作付けに備える。

 農林水産省がまとめている夏秋レタスの市町村別出荷量で、同村は2022年、8万3千トン。同村によると23年は8万4千トンあまりで、ここ数年は農家戸数は減少傾向だが、作付面積と生産量は徐々に増えている。こうした中、人手不足もあり、技能実習生や特定技能の外国人を受け入れている。22年以降、毎年1千人超を受け入れており、今年は1200人超になった。多くが川上村の農業を支えている。

 林さんは「今年は、生育は順調でも運送費の上昇や円安の影響で、2割ほど経費が上がっている。レタスの価格にコストが転嫁できないので、農家の経営は厳しい」と話す。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。