米カリフォルニア大の下地ローレンス吉孝客員研究員らが、日本人と外国人の間に生まれるなど複数の国や地域にルーツを持つ人を対象に実施した初の全国調査で「日本語上手ですね」と言われるなど、偏見を背景にした小さな攻撃やけなし「マイクロアグレッション」を98%が経験し、68%がいじめや差別に遭ったと回答したことが3日、分かった。
外国にルーツのある「ミックスルーツ」の子どもは、2015年時点の推計で少なくとも84万人いるとする研究もある。今回の調査で、偏見や差別に苦しむ人が多いことが明らかとなり、下地氏は「日本には既に、複数の人種的・民族的背景がある人が生活している。彼らへの無理解が排除を助長しており、深刻な状況だ」と訴えた。
調査は3~4月、オンラインで実施。448人から有効回答を得た。経験したマイクロアグレッションに関する回答を分析すると、「なにじん?」と聞かれるなど日本人であることを否定するかのような発言をされた人は約6割。見下されたり、警察官などから犯罪者のように扱われたりした人も約3割いた。
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