警視庁によりますと、新紙幣の発行に便乗した詐欺の被害は、都内で、これまでに4件確認され、80代と90代の4人が合わせておよそ1500万円をだまし取られました。
いずれも、金融機関の職員を装う手口で「職員が自宅まで古いお札の交換に行きます」とか「国が新紙幣の発行枚数を決める調査をしているので、旧紙幣を自宅で保管していれば職員に預けてください」などと、うその電話がかかってきたということです。
また新紙幣には偽造防止の強化を目的に、立体的なホログラムが採用されていますが、発行のタイミングで偽札が出回るおそれも指摘されています。
警察庁によりますと、前回、20年前に新紙幣が発行された際には、2万5000枚余りの偽札が見つかっていることから、今回も警戒を強化するとしています。
警察庁の露木康浩長官は「『従来の紙幣は使えなくなる』などとうそをついて、新紙幣との交換名目に紙幣をだまし取ろうとする詐欺が発生するおそれがある。従来の紙幣が、今後使えなくなるということはありえない。また、不審な通貨を見つけた場合には、直ちに警察や日本銀行に届け出をしてもらいたい」と呼びかけています。
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