文部科学省などが入る建物

 中教審の特別部会は19日、教員確保に向けた処遇改善と働き方改革の素案を提示した。公立学校教員に残業代の代わりに上乗せ支給する月額給与4%相当の「教職調整額」を10%以上に引き上げるのが柱。小学5、6年で進めている教科担任制を3、4年に拡大し、学級担任の手当を加算することなども求めた。5月中に議論をまとめる。  文部科学省は、来年の通常国会に教員給与特別措置法(給特法)の改正案を提出方針で、教職調整額が引き上げられれば約50年ぶり。現行の2・5倍となる10%にした場合、公費負担は約2100億円増える見込み。  教育現場は長時間労働が問題化している。教職調整額を巡っては、割合が現場の勤務実態に見合っていないとの指摘や、管理職に勤務時間を減らす動機が働かないとの批判があり、一部の教育関係者は、労働基準法を適用し残業代を支払う制度への転換を求めている。  素案は「教員の職務は、自主的な業務と指揮命令に基づく業務が一体で区別が困難」とし、教職調整額制度は合理的だと強調した。


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