NPO法人「しあわせなみだ」が公開するチャットボットの回答例(同法人提供)

 性暴力防止活動に取り組むNPO法人「しあわせなみだ」は、パートナーが性被害を経験した人の相談に、人工知能(AI)が自動で答えるチャットボットを公開している。25日までの期間限定。千谷直史理事長(29)は「性被害を打ち明けられた側も、やり場のない怒りや悲しみを抱える。そういった『二次受傷』をサポートしたい」と話す。

 パートナーが性被害に遭った男性が悩みを共有できる「語り場」を提供してきた経験を基に、想定される質問と回答をAIに学習させた。入力内容は個人が特定されない形で保存される。

 例えば、「彼女が性被害に遭った」と入力すると、「彼女は深い傷を負っており、心身に不調を抱えているかもしれません。まずは彼女の感情や経験を尊重しましょう。あなたが彼女を支えることも重要ですが、専門家の助けを借りることでより効果的なサポートができるでしょう」などと返信が来る。

 千谷理事長は「自分の気持ちにふたをせず相談してほしい」と述べる。性暴力に苦しむ誰もが24時間365日、匿名でアクセスできるサポートシステムを検討する予定だ。

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