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 物価高の影響は修学旅行先として人気の京都の旅館にも重くのしかかっています。修学旅行生を受け入れれば受け入れるほど赤字のピンチに悲鳴が上がっています。

■採算“ピンチ”「あと2000円…」

旅館こうろ
北原茂樹会長(74)
「きょうもこれから生徒さんが入ってきます。170人です」

 修学旅行シーズンの今、一番人気の訪問先といえば京都。京都にある「旅館こうろ」は、年間の予約のうち半分が修学旅行生だといいます。

北原会長
「(Q.どうして修学旅行生を受け入れる?)2年も前に予約をされる方、ほぼありませんから。一般の客とかインバウンドにしろ、平均1カ月前くらいに入ってくるので」

 修学旅行は宿泊先や新幹線などの交通機関を大幅に確保する必要があるため、およそ2年前から予約が入る仕組みとなっています。そのため、経営の見通しが立ちやすいという利点があるのです。一方で、手放しに喜べない状況もありました。

北原会長
「かなり厳しい状況ではありますよね」
「(Q.企業努力をしないと採算をとることが難しい?)それは間違いないですね」  それが、想定外の「物価高」。予約時の2年前に修学旅行生1人あたりの単価を決めるため、直近の物価高分を宿泊料金に反映することができず、赤字の危機にひんしているというのです。 北原会長
「特にいま困っているのがお米の値上がりです。これは大きいですね、やっぱり。野菜なんかも今年急にキャベツが全然とれないとか」  こちらの旅館の修学旅行生1人あたりの平均単価は9300円。ただ、採算をとるためには、2000円は単価を上げたいと話します。 北原会長
「一気に5000円とかは、とてもじゃないけどお願いはできない。あと2000円、1500円でもいい。1500円〜2000円の間ぐらいで推移していけるようであれば、(家族の方も)ご理解いただけるのではないかと考えています」

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■「なんとか続けて残したい」

■「なんとか続けて残したい」

 北原さんの宿では、赤字を出さないために、こんな工夫もこらしていました。

北原会長
「京都の市場も1カ所しかない。大阪には6つの卸売市場がありまして、私も色々と調べて、一番安いところでそこの市場から、魚や野菜を仕入れている」

 北原さんは修学旅行生の受け入れを続けていきたいと話します。

北原会長
「売上額はやっぱり減っていってしまいますけど、それでも安定した数字が確保できるということで、経営者にとってはありがたいお客さんであるし、団体旅行を初めて経験されたのが修学旅行だと思いますので。この伝統はなんとか、京都の旅館経営者にしてみれば、なんとか今後も続けて残していきたい」

(「グッド!モーニング」2024年6月29日放送分より)

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