スタジオジブリの作品世界を表現した、愛知県長久手市の公園施設「ジブリパーク」誕生の舞台裏を紹介する「ジブリパークとジブリ展」(東京新聞など主催)が28日、東京・天王洲の寺田倉庫で始まった。

◆ジブリパークの誕生ストーリーをたどる

「千と千尋の神隠し」のキャラクター「湯婆婆」の立体展示=28日、東京都品川区の寺田倉庫で(©Studio Ghibli、須藤英治撮影)

 ジブリパークは2022年、愛・地球博記念公園内に開園。ジブリ作品で描かれた建物や街並みが再現されている。アニメ映画「ゲド戦記」「コクリコ坂から」を手掛けた宮崎吾朗監督が制作を指揮した。  展示では「ハウルの城」や「サツキとメイの家」の模型など、制作資料や試作品とともにジブリパークがどのように作られたのかをひもとく。映画「千と千尋の神隠し」のキャラクター「カオナシ」や「湯婆婆」、「となりのトトロ」に登場する「ネコバス」の立体模型もある。  9月23日まで。日時指定予約制で大人1900円、中高生1600円、小学生1200円。詳細は公式ホームページで。

◆宮崎吾朗監督の「困った」から生まれたジブリパーク

 開幕セレモニーで、スタジオジブリの宮崎吾朗監督は「とても面白い展示になっている。たくさんの人が足を運んでくれるとうれしい」と呼びかけた。

「ジブリパークとジブリ展」の開会セレモニーに登壇した(右から)中日新聞社の大島宇一郎社長、スタジオジブリの宮崎吾朗監督、日本テレビ放送網の杉山美邦会長=28日、東京都品川区の寺田倉庫で

 宮崎監督は、たくさんの創作物などを片付ける場所がなく困っていたときに愛知県の大村秀章知事から「倉庫を用意するから何かしたら」と声をかけられたのが、ジブリパーク誕生のきっかけになったと語った。五つのエリアのうち、初めに考えたのがスタジオジブリの資料やオブジェを詰め込んだ「ジブリの大倉庫」だったという。今回の展示では、大倉庫の鳥瞰(ちょうかん)図や完成イメージ図などの資料を並べた。  東京新聞を発行する中日新聞社の大島宇一郎社長もあいさつし、「本来なら門外不出の貴重な物ばかり。すでにパークを見た人も、まだ来場していない人も楽しめる」と話した。(中村真暁) 

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