埼玉・新座市で11日、盗んだ商品の代金を電子決済で払ったフリをして合計7600円分の商品を持ち去った男の姿を5台の防犯カメラが捉えていた。オーナーは「『あ、これはやったな』って。悪意を感じますね」と憤る。
他の店でも昨今、手に握った1000円札を料金箱に入れなかったり、お金と見せかけてチラシの切れ端を入れるなど、各地で“支払ったフリ”をした窃盗被害が続出している。
スマホ掲げるも…支払ったフリ
盗んだ商品の代金を電子決済で払ったフリをする男を、5台の防犯カメラが捉えた。
この記事の画像(11枚)埼玉・新座市で11日、ホルモンの無人販売所に現れた男は、商品を続々と取り出し、棚の上に積み上げていった。
男が料金を支払うためにポケットから出したのはスマートフォンで、レジの端末に近づけ、料金を電子決済で支払うような仕草をした。
店で客が電子決済をすると、店のオーナーに通知がくるようになっていたが、この時、通知がこなかったため、オーナーは「通知が来ないので「あれ、これは間違いないぞ」ということで」と被害に気付いた契機を語った。
男は“料金支払ったフリ”をしたまま、合計7600円分の商品を保冷バッグに詰め込んで盗んでいった。
オーナーは犯行について、「保冷バッグにまで入れてね。決済をしないのに自分は盗んだ物をいい状態で食べてやろうみたいなのが窺える」と怒りをあらわにした。
被害に遭った店によると、同じ男とみられる盗難は1カ月前にもあったといい、その際も電子決済で“支払ったフリ”だけだった。
続出する無人販売所での“支払ったフリ”盗難
無人販売所の窃盗被害では“支払ったフリ”の犯行も多く、1000円札を取り出したものの、料金箱に入れなかったり、お金を入れたと思いきやチラシの切れ端を入れたりするという事案も発生していた。
なぜ“支払ったフリ”をするのか、明星大学心理学部・心理学科の藤井靖教授によれば、「お金を払わないで帰るってこと自体が何か自分にとって刺激的で、カメラがあるのは分かっていても、やってしまって。申し訳ないというよりは、さらに2回3回(窃盗)行為を続けていくための言い訳としての払うフリ、みたいなことがあるかもしれないなと思う」と推測する。
防犯カメラを意識した上で、言い逃れをするための行為なのか。警察は、窃盗の疑いで捜査している。
(「イット!」 6月27日放送より)
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