王立キュー植物園を視察する天皇陛下(27日)=ロイター

【ロンドン=近藤彰俊】英国を訪問中の天皇陛下は27日、王立キュー植物園の視察後に記者団の取材に応じ、「思い出の地に戻ってきたという印象を強く持ちました」と述べられた。

陛下は国賓として、バッキンガム宮殿でチャールズ英国王夫妻から様々なもてなしを受けたことを振り返り、「大変心温まるひとときを過ごさせて頂いたことを、大変ありがたく思う」と話された。

国王は25日の晩さん会でのスピーチで、天皇、皇后両陛下の英オックスフォード大での留学経験を踏まえ、日本語で「英国におかえりなさい」と歓迎した。陛下は「本当にこれは私はうれしかった」と笑顔を見せられた。

ライフワークとする水問題に関し、24日にロンドンを流れるテムズ川にある可動式の防潮堤「テムズバリアー」を視察された。陛下は「地球温暖化の問題などもあって、高潮の問題なども今後ますます出てくると思いますけれども、その対策としてテムズバリアーの果たす役割というのも非常に大きいものがある」との認識を示された。

キュー植物園の訪問に先立ち、陛下はウィンザー城でエリザベス女王と夫のフィリップ殿下の墓に供花された。「今までいろいろお世話になった、本当によくしていただいたことに対する、心からの御礼の気持ちで参拝をさせてもらいました」と振り返られた。

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