記念写真に納まる宝塚音楽学校の新入生(19日午前、兵庫県宝塚市)=共同

宝塚歌劇団の俳優養成機関「宝塚音楽学校」(兵庫県宝塚市)で19日午前、第112期生の入学式があった。村上浩爾理事長は祝辞で「これまでの伝統や慣習で過剰な負担や気遣いが生じていたものを時代に合わせてアップデートしたい」と述べた。

宝塚歌劇団を巡っては、2023年9月に宙組に所属していた俳優の女性(当時25)が死亡。上級生らによるパワーハラスメントがあったと認め、歌劇団を運営する阪急電鉄の親会社、阪急阪神ホールディングス(HD)側が今年3月に遺族に謝罪していた。

今春入学した112期生は15〜18歳の40人。出身地は北海道から鹿児島まで16都道府県に上った。受験者数は480人で2000年以降最も少なく、競争倍率は12倍で最低となった。

祝辞を述べる村上理事長(19日午前、兵庫県宝塚市)

式ではグレーの制服に身を包み、男役志望は髪をリーゼント、娘役志望はお団子ヘアで学校講堂に入場。1人ずつ名前を呼ばれると「はい」と立ち上がって笑顔で一礼した。

新入生総代に選ばれた今井咲さん(千葉県船橋市出身)は「立派な舞台人になるよう努力して参ります」と答辞を述べた。

上級生は一人一人の制服に校章バッジを着けて祝福した。新入生をダイヤモンドの原石に例えた「金剛石の歌」や校歌を斉唱した。

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