【ロンドン=近藤彰俊】英国を訪問中の天皇陛下は26日午後(日本時間27日未明)、ロンドンの金融街、シティーにあるギルドホールで開かれたシティー・オブ・ロンドン市長らが主催する晩さん会に出席された。陛下はおことばで、今回の訪問が日英両国の人々にとって「人類共通の課題の解決のためのリーダーシップを次世代へとつないでいく機会となれば幸いです」と話された。
おことばのなかで陛下は英国留学時代、財布にあったコインをいっぺんに落としてしまった時、周囲の人たちが手伝ってくれたエピソードを明かし「英国の人たちの優しさに触れ、すがすがしい気分になり(留学先の)コレッジに帰りました」と述べられると、会場は笑いに包まれた。
晩さん会には英王族や、日英双方の政府や企業の関係者ら約650人が参加した。
陛下はこれに先立ち、欧州最大規模の生物医学分野の研究所、「フランシス・クリック研究所」を訪問された。陛下は同研究所の新型コロナウイルスについての研究などについて説明を受けられた。続いて視察した王立音楽大学では、古楽器の演奏などに耳を傾けられた。
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