国賓として訪英中の天皇陛下は26日、英国の金融街「シティー・オブ・ロンドン」の関係者らが集う晩餐(ばんさん)会で英語でスピーチをし、今回の訪問が「人類共通の課題の解決のためのリーダーシップを次世代へとつないでいく機会となれば幸いです」と述べた。
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晩餐会はかつて昭和天皇や上皇さまも歓迎を受けた歴史ある「ギルド・ホール」で開催された。天皇陛下は、社会を発展させ、国同士の交流の礎となるものは「人と人とのつながり」だとした。
今回の訪問で、「両国の人々が、長年にわたる人と人とのつながりに裏打ちされた友好親善の絆を再確認する」機会となることにも期待を寄せた。
また、スピーチの中では英国留学中のお金にまつわる身近な「失敗談」も披露した。当初は、つい紙幣に頼り、財布にたまったコインが「ある時財布からいっぺんにこぼれ落ちてしまい、大いに慌てた」と話すと、会場は笑いに包まれた。周囲の人たちにコインを拾ってもらったとして「英国の人たちの優しさに触れ、すがすがしい気分に」なったと懐かしんだ。
現在では電子決済が普及したが「訪問で変わらないと実感したのは、英国のみなさまの温かいお気持ちと、シティー・オブ・ロンドンの活気やエネルギー」だ、と称賛した。(ロンドン=中田絢子)
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