25日午前8時半ごろ、青森市荒川の八甲田山中で、むつ市の80代女性がツキノワグマに襲われ、搬送された市内の病院で死亡が確認された。青森県は同日、ツキノワグマ出没警報を発表。26日には担当者による危機情報連絡員会議を開くなど、対応に追われた。

 市によると、現場は酸ケ湯温泉近く。女性はタケノコ採りに来ていた。同行の男性が、女性が倒れているのを発見し119番通報。戻ってきた体長約1・5メートルのクマをカマで追い払った後、110番通報した。死因は多発性外傷という。

 現場近くでは今月20日以降、クマの目撃や被害情報が続き市は近づかないよう呼びかけていた。

 県の出没警報は県内全域が対象で、11月30日まで。「クマの出没状況に気を配り、出没が確認されている場所には近づかない」と注意喚起する。青森市は環境省や林野庁、県などと27日会議を開く。現場は国立公園内にあり、西秀記市長は26日の会見で「(権限を持つ国に)入山規制を要請したい」と述べた。クマの捕獲も協議するという。(江湖良二)

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