東京都内では、24日午後3時までに20人が熱中症で救急搬送された。また埼玉県では31人が搬送されるなど、関東だけで100人以上が熱中症とみられる症状で搬送された。
高温多湿の状況が続くことで、喉の渇きなどを感じる間もなく脱水症状が進行し、熱中症になる患者が増えているという。さらに、蒸し暑い日が続くことで内臓が弱るなどダメージが蓄積し、それによって暑かった日の翌日などに熱中症を発症するケースも多いという。
関東各地で猛暑日続出
24日、栃木・佐野市は最高気温36.8℃まで上がり、猛暑日となった。
この記事の画像(13枚)「今日はちょっと異常ですね。今までにあまり経験がない」と、地元の人からも驚きの声があがった。日傘を差して歩いていた女性は、ジメジメした蒸し暑さにぐったりした様子で「じめっと汗が出るので、疲れがどっと出ます」と話した。
24日午後1時ごろの東京・浅草は、じっとしていても汗が噴き出すほどの暑さだった。雷門前では、照りつける日差しの下、外国人観光客が着物姿で記念撮影をする様子がみられた。
外国人観光客からは、初めて経験する日本の暑さに驚きの声があがった。「今日はとても暑い!日本は暑くて湿度が高いから汗かく」と話してくれたオーストラリアから来た男性は、不快な蒸し暑さ対策に、汗ふきシートを購入したという。
最高気温35.3℃を観測し猛暑日となった群馬・伊勢崎市では、2024年一番の暑さの中、バスを待つ女性がフードをすっぽりと被っていた。話を聞くと、「暑いですけど、これも日焼け対策」だという。
ジグザグ天気続く…“翌日熱中症”にも注意
東京都内では、24日午後3時までに20人が熱中症で救急搬送された。また埼玉県では31人が搬送されるなど、関東だけで100人以上が熱中症とみられる症状で搬送された。
2024年一番の暑さが襲う中、驚きの声が上がったのは23日との「温度差」だった。21日に遅い梅雨入りをした関東甲信。23日は各地で雨となり、東京都心は最高気温24.2℃と、5月下旬並みの涼しい一日となった。しかし24日は一転、33.4℃まで気温が上昇し、2024年一番の真夏並みの暑さとなった。雨による涼しさと、真夏並みの暑さが一日おきに訪れる“ジグザグ天気”だ。
東京・北区のいとう王子神谷内科外科クリニックでは、患者が、ここ数日夜になると頭痛などの症状が出て、それが日ごとにひどくなってきたと訴えていた。伊藤博道院長は「湿度が非常に高いことによる、梅雨型の熱中症ではないか」と診断した。
伊藤院長によると、高温多湿の状況が続くことで、喉の渇きなどを感じる間もなく脱水症状が進行し、熱中症になる患者が増えているという。伊藤院長は「今年のように梅雨の入りが遅くなったことと、梅雨に入っても暑い日、曇りの日が比較的まだらにあって連続的に雨じゃない場合は、高温多湿という日が比較的多くあるので熱中症になりやすい」と説明する。
さらに、蒸し暑い日が続くことで内臓が弱るなどダメージが蓄積し、それによって暑かった日の翌日などに熱中症を発症するケースも多いという。伊藤院長は「暑さと脱水と疲労が溜まって、蓄積したものが数日後に出てくる。『翌日熱中症』もしくは『連日熱中症』のような症状が出てくる」と警鐘を鳴らす。
熱中症の際には大量の水もNG
蓄積したダメージで弱った体に症状をもたらす「翌日熱中症」や「連日熱中症」。熱中症対策としてまずあげられるのが、こまめな水分補給だ。
しかし熱中症が疑われる際に、「飲んではいけない飲み物」が3つあるという。
済生会横浜市東部病院の谷口英喜患者支援センター長によると、1つ目は「アルコール」で利尿作用などがあるため飲んではいけない。2つ目は「牛乳」でタンパク質が多く、体内で熱を作り出してしまうためNGだ。そして3つ目は、実は「大量の水」で、水を大量に飲むと体内の塩分が薄くなって症状が悪化する可能性があるという。
「水」は500mL程度飲む分には問題ないが、熱中症になった時には「経口補水液」や「スポーツドリンク」で水分補給してほしいという。
(「イット!」 6月24日放送より)
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