東京工業大と東京医科歯科大が10月1日に統合して誕生する「東京科学大」の理事長候補者に決まった大竹尚登・東工大教授(60)は24日、東京都内で記者会見を開いた。「両大学の違う部分の良さを、いかに生かしていくかを大切にしたい」と意気込みを語った。

大竹氏は機械材料学などを専門としており、2010年に東工大教授。副学長などを歴任し、現在は同大科学技術創成研究院長を務めている。理事長の任期は24年10月から28年3月まで。

選考会議は18日、管理運営体制を強化するため、大学総括理事(学長)の設置を決定。東京医歯大の田中雄二郎学長が候補となっているという。

東工大は理、工など6学院(学部・大学院に相当)からなり、約1万人が在席している。東京医歯大は学部は医、歯の2学部で、学生数は約3000人。科学大は理工学や医歯学を組み合わせた「医工連携」などを強みとしたい考えだ。

盛山正仁文部科学相は21日の閣議後の記者会見で、大竹氏について「指導力や発信力を発揮していただき、法人統合のメリットを生かしつつ戦略的な経営に取り組んでほしい。統合して成功だったと言われるような大学にしていただきたい」と述べた。

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