京都市東山区のホテルが、イスラエル軍関係者であることを理由にイスラエル人男性の宿泊を拒否していたことがわかった。京都市は旅館業法に違反するとして、運営会社に対して行政指導をした。

 市によると、今月ホテルを予約したイスラエル人男性に対し、ホテル側が宿泊を断っていた。男性がパレスチナ自治区ガザへ侵攻しているイスラエル軍の関係者の可能性があることを理由に挙げたという。

 京都市は17日にネットを通じて問題を把握。ホテル側に聞き取りをして事実関係を確認した。旅館業法では宿泊者が特定感染症の患者であることなど特定の事情がある場合を除き宿泊拒否することを禁止しており、市は「国籍や職業を理由に宿泊を断るのは法律違反」と判断。運営会社に対し、20日に口頭で行政指導をし、21日には文書でも指導した。

 ホテル運営会社の社長は取材に対し「この件は弁護士にお願いしていて、今のところ何も言えない。経緯やイスラエル側の対応についても今のところ答えられない」と話した。

 イスラエル大使館は宿泊拒否を受けて「明かな差別である」とする文書を送ったといい、今回の件は「いかなる手段でも容認できるものではない」とコメントした。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。