梅雨前線による発達した雨雲が通過した影響で、18日は各地で6月の観測史上1位となる大雨となった。静岡県沼津市では土砂崩れや道路の冠水などの被害が相次いだ。
■のどかな街が一変…山の上から濁流が
18日、沼津市で撮影された住宅街を飲み込む勢いで流れる濁流。前線や低気圧による活発な雨雲の影響で、列島各地で激しい雨となった。 伊豆市湯ケ島では、12時間雨量が300ミリを超え、今年一番の大雨に。熱海市の網代では12時間雨量が250ミリを超え、観測史上1位の大雨となった。三島市でも半日で200ミリを超える大雨となり、沼津市では市内の至る所で道路が冠水した。
近隣住民「大丈夫?」 撮影者
「大丈夫です」 近隣住民
「すごいな」 撮影者
「すごいですね、これは初めてみました」 住宅街に響く轟音(ごうおん)…。動画が撮影されたのは、沼津市の中心街から車でおよそ15分の場所。普段はのどかな街だが、18日は景色が一変。動画の撮影者は次のように話す。 撮影者
「実家に父親の車で帰ったんですけれども、ここまで水が滝のように流れるっていうシチュエーションは全く見たことなくて。今回は本当にひどい惨状なんだなっていう感じを受けまして」
実家に帰省したところ、これまで見たことがない光景を目の当たりにしたという。
山の上からものすごい勢いで流れる濁流。住人だろうか、カッパを着て家の前で様子をうかがう人も。住宅への浸水を防ぐためだろうか、板のようなものを二人で持ち流れをせき止める様子も。 坂道を下った濁流は、激しく排水溝に吸い込まれていく。この濁った水は、どこから流れてきているのか?濁流が流れていた坂道から、さらに山の上の方では…。
撮影者「上に農道とか下の農道とかがあるんですけど、排水溝みたいな機能になっていて、そこからもうドバーッと一つにまとまって流れていった」
撮影者は住宅を飲み込むような勢いの濁流を見て危機感を覚えたという。
撮影者「一歩間違えれば、土砂災害も発生する可能性もあったので。世間で色んな所で土砂災害が発生しているので、あすは我が身だなって」 土砂崩れで危機一髪の体験をした人もいた。沼津市の海沿いの道路に止まった車のドライブレコーダー映像。次の瞬間!目の前で土砂崩れが起き、一瞬で道路が土砂で埋まる。
旅行で沼津を訪れていたドライバーはこの後、無事に宿泊施設に辿りつけたという。
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■普段は「穏やかな滝」も…轟音で激しく波打つ■普段は「穏やかな滝」も…轟音で激しく波打つ
沼津市内の至る所で道路が冠水。バスの車内から撮影された映像には、滝のように水がアンダーパスに流れ込む様子が映っていた。
普段は穏やかに水が流れる
轟音をたて激しく波打つ滝…。普段は水量もそれほど多くなく、穏やかに水が流れる「鮎壺の滝」。
撮影者「結構、普段は観光客の方もいらっしゃっているようでして、地元では有名な滝です。(きのうは)全然普段とまるっきり違います」 激しい雨で冠水した道路を慎重に運転していると、対向車線には不自然に傾くトラックがあった。車体の左側が水没しているように大きく傾き、動けなくなっている。
その隣には、同じく動けなくなったのだろうか、乗用車も道路に放置されたままになっていた。
冠水する前の写真を見てみると、道路脇に側溝があるのが分かる。
撮影者「道路の横の側溝にふたがない部分がある。おそらく道路に水が深く冠水していて、溝が見えなかったんじゃないかと思う」
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■川が増水し冠水…「道路が川のように」■川が増水し冠水…「道路が川のように」
激しい雨は静岡県の別の街でも。
函南町でも午前中から降り続いた激しい雨で道路が冠水。住宅街を流れる川は増水し、茶色く濁った水が橋の高さまで迫っている。駐車場だろうか。車の前輪が水に浸かり、水没しそうになっている。
安全を確認するため何度も停止し、冠水した坂道をゆっくりと上がっていく車。
撮影者「昼間なのに夕立みたいな感じで、どばーっと一気に降ってきて。水がどんどんあふれてきて、道路が川のようになってしまった」
■東海道新幹線 2回の運転見合わせ
東海から関東で降った大雨によって、交通にも大きな影響があった。
東海道新幹線は18日、2回にわたり運転を見合わせたことで114本の列車に遅れが発生。11万人の乗客が影響を受けた。(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年6月19日放送分より)
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