軍事政権による弾圧が続くミャンマーの動物園から、福岡市動物園が7月にもアジアゾウを譲り受けることに関し、軍による政治利用を危惧する在日ミャンマー人有志が反対声明をまとめ、市に申し入れる方針であることが18日、分かった。日本側が軍を支持したとの誤ったメッセージが発信される恐れがあるとしている。来週中に関係者が市を訪れる予定。
一方、市担当者はゾウ譲渡は文化交流の一環とした上で「軍政を認めるものではない」と話している。
反対声明案は、2021年のクーデター以降、軍事政権が市民を弾圧していることに触れ「軍評議会からのゾウを歓迎する気持ちにはとてもなれない」と訴えている。
声明を取りまとめた在日ミャンマー人のミンスイさん(63)は母国の民主化運動に携わっており「今は譲渡を受ける時期ではない。軍は政治利用するはずだ」と話す。
市は16年、同国ヤンゴン市と姉妹都市になった。19年には、当時の自然資源・環境保全省ヤンゴン動物園と覚書を結び、種の保存のためにゾウを譲り受ける計画が大筋で固まっていた。
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