15日夜、沖縄県那覇市では激しい雨が降り、時折、雷鳴も響いていました。15日昼ごろ、鹿児島県徳之島で撮影された映像には、山から滝のように土砂が流れ、道路が川のようになっている様子が映っていました。
(撮影者 重村怜音さん)
『何物にも代えられない恐怖。すごい怖かった』
徳之島には土砂災害警戒情報が出され、道路は、足が見えなくなるほど冠水しました。15日午前中から雨雲がかかり続け、総雨量が平年6月のひと月分を超える、533.5ミリとなったところもあります。徳之島町全域には避難指示が出され、避難所も開設されました
島内にあるペンションでは、予約客は無事たどり着いたと言いますが…
(ペンション空 幸田斐哲さん)
『雨の量は台風の時よりすごい感じはする。お客さんも気の毒ですね。外にも出られない』
南西諸島は、今後も激しい雨が降る恐れがあり、引き続き注意が必要です。14日は沖縄が「100年ぶりの大雨」に見舞われました。記録的短時間大雨情報が相次いで発表され、那覇市では、6月の観測史上最大となる1時間に94.5ミリを記録。沖縄では今年の梅雨入りは平年より11日遅れましたが、梅雨入り後の降水量が平年の3倍以上となっているところもあります。一方で…
(田中昌貴ディレクター)
『強い日差しを避けて、日陰で涼む人が多くいます』
サタデーステーションが向かったのは、15日、日本で一番暑かった新潟県長岡市です。最高気温35.4度。
(イベントに参加者した親子)
『ご飯食べようかと思ったら(子どもが)かき氷が食べたいと言って。食欲がないみたいです』
猛暑日の中で、行われていたのは、「逆立ち競争」です。素手で地面を触ることになるため、主催者側はカーペットを敷いて、“熱さ対策”をしていました。今年最高となる34.0度を記録した秋田県大仙市では、雷とともにひょうが降る一幕もありました。まだ6月中旬にもかかわらず、15日に猛暑日となったのは5地点、真夏日となったのは309地点にのぼっています。梅雨入りした地域では「猛烈な雨」。梅雨入りしていない地域では「連日の真夏日」。一体、何が起きているのでしょうか?
(村上公平 気象予報士)
『現在、梅雨前線が中々北上せずに沖縄や奄美に停滞していることで記録的な大雨となりました。一方で前線から離れている本州では晴れの日が続いていて、梅雨入りが遅れているような状況です。今年の夏も猛暑が予想されていて、梅雨の期間中は「局地的な大雨」、梅雨明け後は「水不足」という、極端な状況になる可能性があります』
一方、梅雨前線と線状降水帯について、気になる分析結果が、先日、気象庁気象研究所から発表されました。最近15年間で発生した線状降水帯、496事例のうち、8割以上が6月から9月の間に発生、梅雨前線などの停滞前線の影響で生じる割合が最多だったと言います。また、線状降水帯が発生する時間帯を調べると、午後10時台から午前6時台にかけての発生が特に多いことが分かりました。気象庁はこの要因について、調査中としています。
(村上公平 気象予報士)
『そもそも空気中の水蒸気というのは、冷やされて雨雲に変わります。夜になって気温が下がると、空気中の水蒸気が雨雲に変わりやすくなり、線状降水帯が発生しやすくなると考えられます』
夜間の雨には思わぬ危険も潜んでいます。これは、愛知県警が梅雨シーズンの到来を前に行った、実験の様子です。雨が降る道路。車のヘッドライトが片方ずつ消えたように見えることで、ようやく誰かが車の前を横切っていることがわかります。これは歩行者の「蒸発現象」と呼ばれています。自分が運転する車のライトと、対向車のライトが重なり合うと、真ん中付近にいる歩行者が見えづらくなる現象ですが、雨で路面が濡れていると、光が反射し、さらに歩行者が見えづらくなります。サタデーステーションが入手したドライブレコーダーの映像には、人が自転車ごと「蒸発」する様子が映っていました。日没後、雨が降る中、自転車に乗った人物が信号を無視して車道を横断。対向車のヘッドライトと重なる前後には、自転車がほとんど確認できない状態になっています。
一方、今年の梅雨入りが観測史上最も遅くなる可能性も出てきました。これは平年の梅雨入り時期を示した図です。平年通りであれば、6月15日には東北北部まですべて梅雨入りしていてもおかしくない状況ですが、今年は、沖縄、奄美、九州南部、四国が梅雨入りしただけで、そのタイミングも大幅に遅れています。
(村上公平 気象予報士)
『関東甲信は史上最も遅い梅雨入りとなる可能性があります。梅雨入り直後から、本州付近でも沖縄や奄美のような記録的な大雨となる恐れがあります』
▶テレ朝天気
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