◆「夫婦の店は不法就労者を雇っている」「脱税もしている」
東京・上野を中心に飲食店経営で急成長し、十数店舗を経営していた宝島龍太郎さん夫婦。一方で、夫婦の娘の内縁の夫で後継者とみられた関根誠端容疑者は、こうした拡大路線に反発し、利益配分にも不満を持っていた。捜査関係者によると、関根容疑者は「もう働きたくない」と口にするようになり、今年に入り対立が表面化していた。 捜査関係者らによると、関根容疑者は、夫婦の娘と交際を始めた数年前から、夫婦とともに働き始めた。一部の店を任されて、次第に会社の経理も担当するようになった。 上野に出入りする業者の男性は「関根容疑者が取引先との窓口で、仕事を信頼されているように見えた」と語る。別の男性も昨春、3人と食事をした際に関根容疑者が「パパ(宝島さん)、この料理は人気が出そう。原価率が良いし、うちも出そう」と親しげに話す姿を覚えている。 この数年間で、夫婦の会社は、上野の一角が「宝島ロード」と呼ばれるほど成長した。関根容疑者は「今後は、今ある店の利益を増やすのが優先。サービス向上も図ろう」と言ったが、聞き入れられなかった。 今年に入り、周囲に「頑張って稼いでも、売り上げを夫婦にとられてしまう」とこぼすようになった。2月下旬には上野署を訪れ、「夫婦の店は不法就労者を雇っている」「脱税もしている」と情報提供したという。 対立が決定的になった3月下旬、関根容疑者は知人男性に「消したい人がいる」と持ちかけた。だが、断られる。同じころ、誘いに乗ったのは、十数年付き合いのあった前田亮容疑者だった。(鈴鹿雄大、浜崎陽介) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。